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『屋根はなぜ屋“根”と呼ばれるのか?』
2021.07.28 やまぜんホームズ本社普段何気なく使っている言葉に、実は様々な由来や起源があるのと同じように、住宅で使われている言葉にも面白い語源があります。
今回は住宅の一番上にある屋根について書いていきます。
なぜ、一番上にある屋根に草木を地中で支える根っこの『根』を使っているのか。「屋根」の語源について一文字ずつ読み解いていきます。
屋根の「屋」は?
漢字辞書によると、「屋」という漢字は、住むための建物・住宅・家屋などの意味があります。
また、常用漢字以外の読み方では「やね」とも読み、屋根の意味を持っています。
また「屋上」という単語や「屋上屋を架す」ということわざからも、
屋が屋根の意味を持っていることを示していることが分かります。
ということは、屋は屋根の意味を示していることになりますね。
家の上を覆っているものなので「屋」という文字が使われているのも納得できます。
屋根の「根」は?
漢字辞書によると「根」という漢字は、草木の根や物の根元や根ざすところ、物事をがんばる気力(根気)などの意味があります。
「根」という漢字はある物の一番下の部分や地面に接する部分のことを指していることが分かります。
では、家の上にある屋根という言葉に地面と接することを表している「根」が使われているのはなぜでしょう。
「根」と縄文時代の竪穴式住居との関係
実は、屋根に「根」が使われているのは、日本の縄文時代の竪穴式住居と大きく関係しているのです。
現在の住宅では屋根と壁がはっきりと分かれていますが、竪穴式住居は屋根と壁の区別がなく、土や藁などの植物を使って作った屋根の軒先が地面にまで及んでいる形式が主流でした。
このことによって、屋根の「根」は家全体を支えるたて穴式住居の特徴を表していることが分かります。
屋根と壁が分かれ、建物の上に屋根があるのが一般的な形となった現在でも、その名前が残り「屋根」という単語となりました。
柱や梁の骨組みの上に藁などの植物で作った屋根兼壁をかぶせる(イラスト)⇓
最後に
まさか、「屋根」という単語の語源が縄文時代と関係しているとは驚きました。
竪穴式住居のあと、住居は高床式倉庫や町屋が表れ、現在のような屋根と壁が独立した形と変わっていきます。
壁よりも昔の時代から登場していた屋根は、住宅とは切っても切れない関係なのですね。
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